ロックとパフォーマンスについて
この記事は僕の独断と偏見であり、あくまで個人の見解でありますのでご了承ください。
お久しぶりです。音楽おじさんです。
僕は趣味でギターを弾いたり、音楽を聞いたりしながらSNSを楽しんでいます。
ツイッターでは好きな音楽とその動画をつぶやいて新しい音楽好きの仲間を増やす"布教活動"に勤しんでおります。
この活動の楽しいところは新しい音楽と出会えるところで、ツイートを見てくれた方から「私はこういう音楽を聴いているよ」であったり、「今度このバンドも紹介してください」という声をかけてもらって、まだ見ぬ(聴かぬ?)素敵な音楽に出会える双方向性のコミュニケーションなのです。
そんな中、中学〜高校時代にかけて聴いていた80年代ロックやパンクを改めて聴いていると、ひとつの疑問が生まれました。
「なんでこの人たちはすぐギターを壊すんだろう?」
僕は基本的にもったいないことが嫌いです。
靴下も穴が空いても多少履くし、出されたご飯はなるべく残さないよう心がけてますし、口をつけたお酒は残してはならないという教育を受けて育ちました。
ばーちゃんが「お米一粒ずつ神様がいる」と話してくれた時には
"えっ、食ったら神様に悪くない?"
と悩むピュアでキュートな一面も持ち合わせています。
基本、全員モノを壊すのは嫌だと思いますが、僕の中でギターは格別です。
高いんです、ギターって。
安くても7000円、プロが使ってるものとなれば10万円〜100万円という金額のものもあります。
その上プロギタリストからすればギターは商売道具、これがなければ困るんです。
一打席ごとにバットを折って捨てる野球選手のようなものです。単純に人として許せません。
しかしギタリストたちはまるで何かに取り憑かれたようにギターを壊すことをやめません。
彼らは何に怒り、破壊衝動を繰り返すのか。
彼らとギターの間にどのような溝があるのか…
今回はそんな社会派な考察を書こうと思います。
考察1. 薬物による破壊衝動
これはもう間違いないでしょうね。国内外問わず違法薬物の問題は昔からありました。
ギターの神様と呼ばれるJimi Hendrixも中毒者とされ、ハチマキの内側にドラッグを仕組み、流れる汗を舐めとってトリップしていたという噂話が出てくるほど。
死因も公式では薬物中毒による嘔吐、吐瀉物が喉に詰まり窒息とされており、ステージ上でのこのパフォーマンスに薬物の関与は確実と思います。
あぁ〜、やってそうやってそう。
生前彼はインタビューで、ギターの破壊について「魂の解放だ」と答えていたそうですが、ちょっと何言ってるかよくわからない具合も噂話に妙なリアリティを与えているように感じます。
考察2. 感情的な破壊、苛立ち
からまた考えられるかも。
プロは常人には考えられないプレッシャーの中で演奏します。
職人と似て「作品を提供する」存在なのですが、非なるのは「やり直しがきかない」という点です。
うまくいかない作品は世に出さない!ではないのです。ライブに来てくれた観客には伝わってしまうのです。
その日の演奏次第で翌日ご飯が食べられるか決まると言ったシビアな競争の中にミュージシャンは生きています。LIVEって言葉は奥が深いですね。
そんな中、24時間365日常にコンディションが万全な人間はそうそういないでしょう。「思い通りにいかない」「自らの表現力が出せない」そんな感情から芽生えるフラストレーションは言い表されないほど苦痛だと思います。
つい感情的になって手に持ったギターを破壊することも、理由としては十分に考えることができます。
考察3. 計算されたパフォーマンス
パフォーマンスによって観衆を大いに盛り上がることもあります。
事実、ナチスのアドルフ・ヒトラーは大衆扇動の天才とされ、彼の行った手法は現在でも研究され続けるほど人間の感情をコントロールしてきました。
その手法の一つがパフォーマンスの抑揚です。
ヒトラーは壇上に上がりまず行うことは
なんと"沈黙"です。
一定数の人気を持つ人物が、その姿・声を感じるために集まった場所に立つと当然歓声に包まれます。しかしそこで彼は黙るのです。
大衆は何も話さない演者に違和感を感じ、だんだんと魅入られ、ついには会場が静寂に包まれます…。
次に発せられる言葉から段々とボルテージは上がり、最終的には髪を振り乱すほど大げさなアクションで演説は締めくくられます。
ここでポイントとなった"抑揚"ですが、大事なのは"高低差"だと感じます。
まず黙る。これはすごいですね、相手を一気に自分のペースに飲み込み受け入れ態勢を整えさせます。
かの有名なマイケル・ジャクソンも登場が2分は微動だにしないパフォーマンスを見せました
その後、ゆっくりと始まり激しく終わる。
そうすることによってギャップが生まれ、
「あんなにクールだったのに、最後はめちゃくちゃ熱かったぜ!」
と後半の激しさが際立ちます。
そのマックスを表現するのに、ギターの破壊という派手なパフォーマンスはステージの締めくくりには十分すぎる効果を持っています。
ギターは必ず最後に壊せ!!
壊れちゃったらもう弾けないもんね。
さていろいろと考察してみましたが
やっぱり大事なのは僕の気持ち
勿体無いことすんじゃねぇ!!!!!!
そんなことするくらいなら俺にギターくれよ!!!!!!!!
悔しい、悔しいですよ。
全然お金たまんない仕事しててギターの部品直すのにも泣いてる僕はそんなことは許せないのです。
もっと物を大事に!
持ち物、大切にしてね。